初々しい着物姿に思うこと

今からもう10年前、高校卒業してすぐに今の旅館に就職し、スーツでの長い研修期間を終えて晴れて着物を着た日のことは、今でも昨日のことのように覚えています。先輩に教わりながらやっとできた着物は、あわせこそあってましたが、丈は短く…帯がゆるゆるで今にも取れそうな、よく言えば初々しい姿でした。

まだまだ見習のうちは常に先輩がいて、着崩れしやすい私たち新人の着物を直してくだいました。着物での仕事は大変動きにくく、うっかり醤油をこぼした日には慌てて裏で染み抜きをしたりしたものです。今でもうっかりこぼしますが。

一人で着るにも慣れるまでは時間がかかり、出勤時間の2時間前に着始めてやっとで着れたくらいで、その時もやはり先輩には何かと手伝ってもらってました。

次第に着慣れてくると1時間、30分、15分と時間は縮み、そうなった頃には新入社員が入り私は先輩になっていました。

着物の着方を人に教えるのは大変難しく、何とか着せても着崩れてしまったりと、改めて先輩のすごさを実感しました。

今では私は10年目。着物はピシッと着れますし、後輩にもしっかり着付けができます。

新入社員が入るたびに思い出す、自分の初々しい着物姿です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です